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一戸建住宅の一年間の温湿度変化をグラフ化しました。

築30年超の分譲マンション。第二回目の大規模修繕工事を一昨年終え、長期修繕計画の見直しを始めました。30年を過ぎるとエレベーターやら、設備配管やらと更新周期の長い設備機器類の更新時期が加わり、修繕積立金の見直しが必須となります。
当マンションでも、現行の積立金ベースでは、設備機器類更新を含めた修繕工事費の備えに不足が見えてきました。
修繕工事の都度、不足分を一時金徴収に頼ることなく、月々の積立金で賄う為には、積立金の値上げが必要となります。
区分所有者の皆さんに値上げの必要性を正しく理解していただくにはどうすればよいのか。
長期修繕計画表は、収支の計算表を見慣れた人には難しいものではありませんが、数十年に及ぶ数字の羅列に実感の沸かない人も少なくありません。
そこで、視覚的に理解し易いよう、修繕計画表をグラフ化してみました。
収入と支出を積み上げ式の縦棒グラフにして、その差額の積立金残額を折れ線グラフにして、将来に渡って積立金の残額を一目でわかるようにしてみたのがこのグラフです。
ちょっと手を加えて、月々の積立金の値上げ金額を入力することで、数十年先までの積立金の推移が分かるようにしました。
エクセルのグラフ機能は人への説得ツールとして強力なツールです。

一戸建住宅の一年間の温湿度変化をグラフ化しました。

相模原の家温湿度データベース-2021年4月~2022年3月-日毎HL-v3.jpg

相模原市の中央部に建つ築40年以上の一戸建木造住宅の室内温湿度を一年間計測し、その変化をグラフ化しました。
最近は戸建住宅も省エネ政策に伴う高度な外皮性能が求められるようになってきました。
それでは、現在市街地にまだ多く見受けられる昭和40年、50年代の住宅の温室度環境はどうなのだろうか。当時の標準的な2階建木造住宅室内の温湿度変化を測定し、記録する目的で、一年間以上かけて生のデータを採取しつづけました。
計測室は、1階居間、和室、玄関、2階和室の4部屋です。
計測には、ティアンドデイ社の「おんどとり」4台を用いました。
外気温と湿度は、相模原市の消防局が所蔵、公開している実測データを用いました。

外気と室内4か所を1日1時間毎、365日分のデータを採取しました。
そして、その途方もなく膨大なデータをエクセルの表に取り込みました。
最終的な目標は、一年間の温湿度変化をグラフ化して1枚の紙に表現すること。
1日24時間すべてのデータを一つのグラフに盛り込むことは困難で、試行錯誤を繰り返しました。そして1日毎、最低最高気温を抽出して繋げれば通年のグラフができると割り切り、生まれたのがこのグラフ。
1日ごとの変化の繰り返しが季節の移ろいに変わり、1年の四季が繰り広げられる。
当たり前の時の流れが、このグラフに刻まれています。
現在主流の省エネ住宅の通年データも採取して、このグラフと比較してみたいものです。

アトリエのPMV算定

自宅兼アトリエの温熱環境を先月から記録している。

室内外の温湿度、壁天井の放射温度に加えて壊れた気流計を買いなおし昨日から室内の気流も測定し、PMVを算出することができるようになった。
エアコンを極力稼働させないで、部屋の快適性を示す指標の数値がどのようなものか実感したくて朝から夜中まで約3時間おきに測定、記録している。
PMVが昨日暑い盛りのの15時で2.07。
一転して涼しい今日の9時で1.57。
これから真夏本番、PMVの数値の変動が楽しみ!

PMV

木材の調湿性について

これからLABではいろいろな素材、空間の計測事例を紹介していきたいと思います。

先ず1回目として、木材の調湿性について

以前お伺いした柏市の助川工務店のモデルルームの温湿度実験ボックスのこと。

木材の調湿性比較
木材の調湿性比較
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モミの木調湿性
モミの木調湿性
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フローリング材の調湿性
フローリング材の調湿性
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天然乾燥の針葉樹モミの木の無垢材と複合フローリング材の各々でボックスを作り、中に水を注いだ紙コップを入れ、密閉し、庫内に温湿度計を入れて庫内の温湿度の経過をみるというもの。(上写真の中が無垢材、右がフローリング材)庫内温度は双方とも24度台で大差ないが、湿度は無垢材が50%、フローリング材が84%とその差なんと34%!!
その数値が小さい程、箱の木材が湿気を吸っていることを意味する。
木材の厚みは見た目同じでもフローリング材は針葉樹の薄板を樹脂系の接着剤で何層にも貼りあわせたもの。
その接着層がバリアーとなって湿気を撥ね返すため、保湿能力は接着層で区切られた表層の単板でしか担われていない為庫内の湿気を取り込む能力が格段に低いという事が容易に想像できる。
調湿能力は珪藻土などの自然系素材が高いことは自明の事実だが、天然無垢材についてもその能力が高いことが分かる。
建材の無垢材は、光合成のメカニズムは断たれても、細胞は死滅することなく、吸放湿機能を保持している。
加えて、高温の人工乾燥によらない、60度未満の低温乾燥のものは、テルペン類の成分を細胞に封じ込めて、吸放湿機能以外に、人体に有益な効能を発揮する。それは自然系素材の塗壁材に勝る特質である。

 

因みにこのモミの木の無垢材、一般の流通には乗らない代物である。ドイツの黒の森で計画伐採された数量限定の材木で、特別に許可を受けた日本のある業者が輸入し、国内で時間をかけて天日乾しの天然乾燥を施した上で内装材に加工した逸品である。
床、壁、天井にこの無垢材を設えた空間は とても心地良い。
いろいろな数値や指標では説明し得ない快適性がある。

ソレアード建築設計工房 菊池公市