Lab

PMV

自宅兼アトリエの温熱環境を先月から記録している。

室内外の温湿度、壁天井の放射温度に加えて壊れた気流計を買いなおし昨日から室内の気流も測定し、PMVを算出することができるようになった。
エアコンを極力稼働させないで、部屋の快適性を示す指標の数値がどのようなものか実感したくて朝から夜中まで約3時間おきに測定、記録している。
PMVが昨日暑い盛りのの15時で2.07。
一転して涼しい今日の9時で1.57。
これから真夏本番、PMVの数値の変動が楽しみ!

アトリエのPMV算定

木材の調湿性について

これからLABではいろいろな素材、空間の計測事例を紹介していきたいと思います。

先ず1回目として、木材の調湿性について

以前お伺いした柏市の助川工務店のモデルルームの温湿度実験ボックスのこと。

木材の調湿性比較
木材の調湿性比較
モミの木調湿性
モミの木調湿性
フローリング材の調湿性
フローリング材の調湿性

天然乾燥の針葉樹モミの木の無垢材と複合フローリング材の各々でボックスを作り、中に水を注いだ紙コップを入れ、密閉し、庫内に温湿度計を入れて庫内の温湿度の経過をみるというもの。(上写真の中が無垢材、右がフローリング材)庫内温度は双方とも24度台で大差ないが、湿度は無垢材が50%、フローリング材が84%とその差なんと34%!!
その数値が小さい程、箱の木材が湿気を吸っていることを意味する。
木材の厚みは見た目同じでもフローリング材は針葉樹の薄板を樹脂系の接着剤で何層にも貼りあわせたもの。
その接着層がバリアーとなって湿気を撥ね返すため、保湿能力は接着層で区切られた表層の単板でしか担われていない為庫内の湿気を取り込む能力が格段に低いという事が容易に想像できる。
調湿能力は珪藻土などの自然系素材が高いことは自明の事実だが、天然無垢材についてもその能力が高いことが分かる。
建材の無垢材は、光合成のメカニズムは断たれても、細胞は死滅することなく、吸放湿機能を保持している。
加えて、高温の人工乾燥によらない、60度未満の低温乾燥のものは、テルペン類の成分を細胞に封じ込めて、吸放湿機能以外に、人体に有益な効能を発揮する。それは自然系素材の塗壁材に勝る特質である。

 

因みにこのモミの木の無垢材、一般の流通には乗らない代物である。ドイツの黒の森で計画伐採された数量限定の材木で、特別に許可を受けた日本のある業者が輸入し、国内で時間をかけて天日乾しの天然乾燥を施した上で内装材に加工した逸品である。
床、壁、天井にこの無垢材を設えた空間は とても心地良い。
いろいろな数値や指標では説明し得ない快適性がある。

ソレアード建築設計工房 菊池公市